こんにちは、齋藤です。
前回に引き続き、イタリアの庭を紹介したいと思います。
3つの庭を簡単に説明いたします。
①
紀元前4~2世紀頃の、「ファウヌスの邸宅」というポンペイの住居遺跡があります。
その住居には2つの庭があり、
1つは「ペリステュリウム」、もう1つは「アトリウム」と言います。
どちらも入口奥に位置する中庭ですが、ペリステュリウムの方が規模が大きいです。
ペリステュリウムの中央には、「インプルヴィウム」という浅いプールがあります。
これは、雨水を貯めるためのくぼみです。
中庭は、パブリック・スペースの役割を持っていたとされています。
②
紀元後2世紀頃、「インスラ」と呼ばれる建物がありました。
インスラは、1階が店舗、2階が賃貸住居という形の建物のことを指します。
今で言う、マンションやアパートのことです。
この建物は、コの字や口の字型をしていて、中庭部分は彩光・通風の役割をもっていました。
③
サルデーニャ島のシリクアという町には、農業・牧畜を生業としている家庭が多く、
そういった家庭は2つの庭を持っています。
1つは、農業用の庭。「コルテ・ルスティカ」と言います。
1つは、生活用の庭。「コルテ・チヴィーレ」と言います。
家の前で東西に分けたり、家を挟んで南北に分けたりします。
次回は、フランス式庭園についてご紹介します。
◆前回まで