こんにちは、齋藤です。
以前の記事でご紹介していた、「ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ」という映画を観てきました。
E1027を設計したのは、アイリーン・グレイだということは知っていましたが、
それ以上の詳しいことは知りませんでした。
どこかで見たことのある家具が、実は彼女がデザインしたものだったと分かりました。
とても分かりやすく説明されている記事がありましたので、ご紹介します。
コルビュジエは住宅は「住むための機械」という考えですが、
グレイは映画では「人(の生活)を包み込む殻」だと表現していました。
グレイがE1027の設計図を手に、実際に広い床を歩き回り、
動線が滑らかになるよう扉や家具の位置を確認しているシーンが
まるで踊っているようで印象的でした。
住む人がどのように動き、
どのようなライフスタイルで生活するのかを考え、緻密に設計に取り入れています。
以前の新・前川國男についての記事にも、部屋にグレイのサイドテーブルがあります。
エクステリアの設計でも、住む人がどのように過ごしたいのかを考え、
用途にあったものをデザインしています。
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少し似た作品では、ティム・バートンの「ビッグ・アイズ」を思い出しました。
男性優位主義という点では、「『龍角散』復活 左遷された女性開発者が原動力に」
という記事を思い出します。
この映画の監督の言う「今でも普遍的にある問題にかかわっている。」という言葉は
悲しいことですがまさにその通りでもあります。